DOOHを知ってますか?

DOOHを知ってますか?

デジタルサイネージの市場において、今一番ホットな話題はDOOHです。
巨大なスクリーンを街角でよく見かけますよね。ここにはスポンサーとなる企業が多様な広告を放映しています。しかし、このスクリーンに自社のCMを流そうとしても、そのディスプレイの運用会社と契約して、コンテンツを提供して放映をしてもらう契約が必要です。これは非常に敷居が高いですし、世界中に溢れるこのようなディスプレイにCMを流すのは非常に大変です。

DOOHはそのネットワークに参加しているディスプレイの表示枠をネットワーク経由で取得(場合によっては落札)して、自らのコンテンツを放映できる仕掛けです。
居ながらにして、ニューヨークのタイムズスクエアやロンドンの街角、パリのバス停や空港など、世界のサイネージ端末に広告を配信ですことが可能になっていきます。
Webのバナー広告と似ていますね。サイネージディスプレイの運営側には配信料金が入り、コンテンツの提供側は、簡単に世界中のサイネージ端末に広告を配信できるわけです。

DOOHとは

DOOH(Digital Out-of-Home)は、デジタルテクノロジーを使用して屋外の広告やメディアを表示する広告メディアの一形態です。従来の屋外広告とは異なり、デジタルディスプレイやビデオウォールを使用して広告を表示します。これにより、動画、画像、テキスト、インタラクティブなコンテンツなどを効果的に配信することができます。

ビジネスモデルは

DOOHのビジネスモデルは、通常、以下のような方法で収益を得ることを目指しています:

  1. 広告主からの収益:DOOHのネットワークを所有または運営する企業は、広告主から広告スペースの使用料を受け取ります。広告主は、自社の商品やサービスを広告ネットワークを通じて効果的に宣伝することを目的としています。
  2. コンテンツパートナーシップ:DOOHネットワークは、コンテンツパートナーと提携することで収益を得ることもあります。コンテンツパートナーは、自社のコンテンツをDOOHネットワークに提供し、視聴者に対して広告や情報を提供します。ネットワークオーナーは、コンテンツ提供に対してパートナーシップ料を支払うことがあります。
  3. データと分析の販売:DOOHネットワークは、広告の効果を評価するためのデータと分析を提供することがあります。広告主やマーケティング企業は、視聴者の反応や効果を把握するためにこれらのデータを購入することがあります。
  4. イベントやプロモーションのスポンサーシップ:特定の場所やイベントでのDOOHディスプレイのスポンサーとなることで、広告主はブランドの露出と宣伝効果を得ることができます。

標準化活動

DOOHの標準化に関する動向は、業界内で重要な議論となっています。標準化は、異なるDOOHプラットフォームやネットワーク間での相互運用性を確保し、効率的な広告キャンペーンの実施を支援するために必要です。

以下に、DOOHの標準化に関連するいくつかの動向を示します:

  1. OpenRTB(Real-Time Bidding):OpenRTBは、オンライン広告業界で使用されているオープンなプロトコルであり、リアルタイムで広告入札を行うための標準化された手法を提供します。DOOH業界でもOpenRTBを活用する取り組みが進んでおり、異なるDOOHプラットフォーム間での広告の自動化や効果測定などが可能になっています。
  2. DPAA(Digital Place Based Advertising Association):DPAAは、DOOH業界の利益を代表する国際的な組織であり、標準化と業界の成長を促進するために活動しています。DPAAは、業界内のプレーヤーとの協力を通じて、広告の規格や測定方法、データの使用に関するベストプラクティスの策定を行っています。
  3. IAB(Interactive Advertising Bureau):IABは、デジタル広告業界の標準化を推進する国際的な組織です。IABは、DOOH業界における標準化のためのガイドラインやベストプラクティスを策定し、業界の透明性と効果測定の向上を支援しています。

これらの取り組みにより、DOOH業界は標準化の方向に進んでいます。異なるプラットフォーム間の相互運用性や効果測定の一貫性を強化することで、広告主やエージェンシーは効果的な広告キャンペーンを実施しやすくなります。今後も業界の関係者は協力し、標準化の取り組みを進めていくことが期待されています。

xiboの対応

Xiboは、DOOH(Digital Out-of-Home)のデジタルサイネージに対応したオープンソースのCMS(コンテンツ管理システム)です。Xiboは、広告や情報を効果的に配信するために、コンテンツの作成、スケジューリング、配信、管理を容易にする機能を提供しています。

Xiboは、以下のような主要な機能を備えています:

  1. コンテンツ管理:Xiboは、動画、画像、テキスト、ウェブページなどのさまざまなコンテンツタイプをサポートしています。コンテンツを簡単にアップロードし、整理して管理することができます。
  2. スケジューリング:Xiboは、コンテンツの表示日時、期間、優先順位を設定するための柔軟なスケジューリング機能を提供しています。これにより、特定の日時や時間帯に合わせてコンテンツを切り替えることができます。
  3. ネットワーク管理:Xiboは、複数のディスプレイを一元管理するための機能を提供しています。ディスプレイの状態や接続性を監視し、リモートでの制御や設定変更が可能です。
  4. レポートと分析:Xiboは、広告の表示回数や視聴時間などのデータを収集し、レポートとして表示する機能を提供しています。これにより、広告の効果を評価し、改善策を立案することができます。

Xiboは、広告代理店、小売業者、ホテル、学校、企業など、さまざまな業界で利用されています。その柔軟性と機能性から、多くのDOOHプロジェクトで採用されています。

DOOHに対応したシステム

DOOHに対応したプラットフォームは、市場にはさまざまなものがあります。以下にいくつかの主要なプラットフォームを示しますが、これらはあくまで一例であり、他にもさまざまなプラットフォームが存在します。

  1. BrightSign: BrightSignは、デジタルサイネージ向けのハードウェアとソフトウェアを提供するプラットフォームです。高品質なディスプレイと独自のコンテンツ管理システムを組み合わせて、効果的な広告メディアの配信を実現しています。
  2. Scala: Scalaは、デジタルサイネージのための総合的なプラットフォームであり、コンテンツ管理、スケジューリング、プレーヤー管理などの機能を提供しています。豊富なテンプレートやデザインオプションも特徴です。

今後の動向

巨大なサイネージディスプレイを設置して運用するには、大きな投資が必要となります。DOOHによりディスプレイのオーナーは配信の収益が期待できますし、広告主は、大きな設備投資なく広告を配信できるメリットがあります。

大型ディスプレイに限らず、市町村やモール、地下街などのコミュニティなどでもDOOHを運用することで、サイネージディスプレイのオーナーと広告主の双方にメリットがあるビジネスモデルの構築が可能になります。

例えば、コンビニエンスストアにあるサイネージに、行政は地域の情報などを配信するのも、地域活性化の一つのでモデルとなることでしょう。

今後、データの互換性など標準化が進めば、大きなマーケットとなることが期待されます。しかし、この分野においても日本は諸外国に比べて大きく遅れをとっている。また、ガラパゴスと呼ばれないようにしたいものだ。


参考文献:https://www.businessinsider.jp/post-183416

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